13ｄｐ-5
| 渡辺 圭（山梨・東海大甲府）投手 １７２／７１ 左／左 |
（どんな選手？） 小柄ながら、ＭＡＸ１４３キロを投げ込むと云われる、関東を代表する実戦派左腕です。スケール溢れる素材と云うよりは、洗練されたマウンド捌き、球の切れが目立つ存在です。 （投球スタイル） 完成度は高い投手なのですが、あまり下半身が使えていないフォームです。上半身を鋭く振ることで、キレと球速を出してきます。大体常時１３５キロ前後ぐらいで、ＭＡＸで１４０キロ前後を記録してきます。ただその速球にはキレがあり、勢いを感じさせてくれます。 変化球は、スライダーとのコンビネーション。たまにカーブを織り交ぜますが、曲がりながら落ちるスラーブ的なスライダーが武器です。両サイドに球を散らす投球スタイルで、制球はまずまず安定。左打者には、外角に低めのボールゾーンにキレ込むスライダーで空振りを誘います。基本的に、緩急・縦系の変化に乏しい内容です。 フィールディングの動きも素早く、牽制は並ですが、クィックは１．１秒前後と高速。試合をまとめるセンス・洗練されたマウンド捌きと、野球センスに優れた好選手です。 （素材としては） 正直しなやかなと云う「柔らかさ」のあるタイプではありません。また身体が大きくないので「怖さ」などの威圧感はありませんが、攻めには「厳しさ」、投球には「鋭さ」は感じさせてくれます。すでに自分の持ち得る能力をかなり発揮出来ておりますので、今後どのぐらい投手としての成長があるかは微妙です。また投手としての引き出しが少ないのを、今後増やして行けるのかが、課題だと思います。けして不器用なタイプではないと思いますが、フォーム的に、緩急・縦の変化などを習得出来るのかが、大きなポイントになるかと思います。 （今後は） 関東を代表する左腕として、春季大会から更に注目度を増すと思います。昨夏の時点で１４０キロ台を超えてきている選手ですから、更に一冬超えて、コンスタントに１４０キロ前後を出せるようになっているようだと、プロのスカウト達も放ってはおかない存在になるかもしれません。ドラフト候補になり得る素材だと思いますので、ぜひ注目して頂きたい一人でした。 （２００８年・夏） |