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山岸 大輝(日大国際関係学部)最新寸評へ








 山岸 大輝(日大国際関係学部)投手 183/82 右/右 (流経大柏出身)
 
(どんな選手?)

 エース横井貴行に良く似たタイプの投手で、今春のリーグ戦では7勝1敗 防御率0.85と彼に負けない素晴らしい成績を残しました。まだ2年生だけに、今後の活躍が期待される投手です。

(投球内容)

 ワインドアップから勢いのあるフォームで、常時145キロ前後・MAX147キロまで到達しました。ただ横井同様に、球速ほどボールの伸びや勢いは感じられず、それほど苦になる球ではないように思えます。独特の曲がりながら沈むスライダーやチェンジアップなどを織り交ぜ、ボールを両サイドに散らしてきます。

 制球も大まか両サイドに散らせる制球力がありますし、フィールディング・クィックも基準レベルを満たしており、大きな破綻はありません。ただ、これといった武器も上のレベルを想定すると無いように思えます。今後は、何か売りにできる変化球を一つモノにすることが求められます。

(投球フォーム)

 「間」を重視する先発型の横井に比べると、この山岸は勢いを重視するリリーフ型です。お尻も一塁側に落とせるフォームなので、将来的にもっと見分けの難しいカーブやフォークの習得も期待できます。ただ残念なのは、着地までの粘りに欠けるので、良い変化球を習得するのを阻害している点。もう少し引き上げた足を、下ろすまでに動作に工夫が欲しいところ。

 グラブは最後まで内に抱えられているので、両サイドの制球は安定。足の甲の押し付けも悪くなく、これに「球持ち」が更に良くなって指先まで力が伝えられるようになると、もっと細かいコントロールがつきそうです。

 気になるのは、「着地」までの粘りがもう少しなので、「開き」も少し早くなってしまっている点。ただ「体重移動」は上手く行っていますし、腕も振れております。そういった意味では、ストレートに関しては横井以上の資質を持っているともいえ、今後の更なる飛躍が期待されます。

(今後は)

 投球センスと言う意味では、エースの横井の方に分がありますが、将来的にもっと速いストレート・質の良い球をと言う意味では、この山岸のほうが資質が高い気が致します。あと2年間の間に、志しを高く持って課題に取り組められれば、大学からプロ入りできる可能性を秘めていると思います。これからも注目して行きたい、将来楽しみな投手でした。

(2011年 大学選手権)