10dy-2


 




伊志嶺 翔太(ロッテ)外野手のルーキー回顧へ




伊志嶺 翔太(東海大)外野 178/75 右/右 (沖縄尚学出身)





                    「最終学年で急成長!」





 それまで高い身体能力とその将来性を加味して、全日本に選ばれることも多かった 伊志嶺 翔太。しかし最終学年までは、正直淡白なプレーが気になって、正直良いと思ったことがなかった選手。しかし今年の春先あたりから、明らかに甘い球を逃さない「鋭さ」に磨きがかかり、急激にプロを意識できる選手に育ってきました。そんな成長を遂げる中、なんとドラフト会議ではロッテから1位指名。この一年間で、不動の評価を身につけるまでに成長。その理由について、今回は考えてみたいと思います。


(リーグ成績)


年度 試合数 本塁打 打点 盗塁 打率
1年春          
1年秋          
2年春 10 .263
2年秋 13 .309
3年春 11 .297
3年秋 12 10 360
4年春 .440
4年秋 .316

 過去リーグ戦では、4度のベストナインを獲得。最後のシーズンには、MVPにも選出されている。ただ数字的にみると、本格派したのは3年秋のシーズンあたりか。それまでリーグ戦では図抜けていても、全国大会や国際試合では非力さが目立ち評価する気になれなかったが、最終学年では数字の上でも、その課題を克服しつつあった。


1,リーグ戦で3本塁打以上は◯、5本塁打以上は◎

 本質的に、リストこそ強いが長距離打者ではないので、このファクターは満たせず。スイングに力強さはないが、リストの強さを活かしてツボにはまればスタンドインさせるパンチ力は秘めている。

2、打点は5点以上で◯、10点以上で◎

 
4年春を除けば、すべてこのファクターを満たしている。けしてポイントゲッタータイプではなさそうだが、打点をしっかり稼げるなど、勝負強さが伺われる。

3、盗塁も5盗塁以上は◯、10盗塁以上は◎

 
伊志嶺と言えば、圧倒的な脚力が魅力の一つ。しかし実際は、思ったほど走っていないことがわかる。走力のポテンシャルは高いものの、けして盗塁が上手いわけではない。

4,打率は、3割5分以上が目安。4年間で一度ぐらいは、4割を超えていたい。

 
リーグ戦でも図抜けた成績を残したのは、僅か2シーズン。こう考えると、さほど対応力が図抜けていたわけではなかった。しかし最終学年では、全国大会・国際大会でも打てるようになり、上のレベルを意識できるまでに成長。リーグ戦でも春の.440厘が示すとおり、持っているポテンシャルは高いのだろう。





(プレースタイル)

 今年は、どの試合でも見る試合見る試合で結果を出していたように思う。それだけ意識も高ければ、どんな投手にも対応しうる術を持っていたのではないのだろうか?この選手の一番素晴らしい能力は、自分の打てる球が来るまで粘り、その球を逃さず叩く選球眼にある。またその打力に加え、プロでも快速レベルの脚力を兼ね備える。


(守備・走塁面)

 一塁までの塁間を4.15~4.05秒前後で走り抜ける脚力があり、これを左打者換算に直すと、3.85~3.75秒に相当する。通常塁間の目安となるのは、

3.9秒弱  プロで足を売りに出来るレベル

4.0秒前後 足を売りに出来るのかは走塁センスにもよるが、プロでも俊足の部類

4.2秒前後 スカウトが、プロの基準と判断するタイム

4.3秒以下 プロの基準以下となり、割り引いて考える

 数字の上からも、プロでもトップクラスの脚力があることがわかる。ただ上記の成績表を観てみてもわかるのだが、毎シーズンコンスタントに盗塁を決められているわけではない。実際には、その走力の割に、盗塁センス・技術に欠ける傾向がある。そうかといって1シーズンに10盗塁を決めるなど、高いポテンシャルが秘められていることは間違いない。プロと言う世界で、自分をアピールするためには何が必要か?その必要性にかられた時、彼のポテンシャルが遺憾なく引き出されるのか注目したい。

 中堅手としては、さすがにこの脚力を活かして広い守備範囲を誇ります。打球への勘・キャッチングに関しては、それほど図抜けたものはありません。ただこの一年でも、かなり成長はしてきているように思えます。

 また肩に関しては、それほど強肩ではありません。低い球筋のスローイングはできますが、それをあまり遠くから投げ込めるような強肩ではありません。プロの中堅手としては平均的で、肩を売りにすることはないと思います。

 快速を活かした走力・守備力は可能性を秘めますが、
現時点ではプロで売りにできるほどの、圧倒的な技術は備わっていないように思えます。ただ将来的に、それを売りにして行ける可能性は秘めていると考えます。





(打撃スタイル)

 右に左にセンターにと、どの方向にもはじき返す技術があります。まるで打ち出の小づちのように、今年はヒットを連発しておりました。また単なるアベレージヒッターではなく、ツボにはまればスタンドインのリストの強さと勝負強さを兼ね備えます。

 何より自分の打てる球が来るまで、ファールでカットし、その球が来たら逃さず叩く「鋭さ」を身につけました。また低めの難しい球でも、ボールに食らいついてヒットゾーンに落とす貪欲さがある選手です。この選球眼と結果にこだわった打撃こそ、この選手を一躍ドラフト1位にまで引き上げた要因だと考えます。


(打撃フォーム)

<構え> 
☆☆☆☆

 前足を少しだけ引いておりますが、スクエアスタンス。グリップの高さは平均的で、腰の据わり・全体のバランス・両目で前を見据える姿勢も悪くありません。何より自分のリズムを刻めており、打席でも力まないようにリラックスに心がけているところは素晴らしいと思います。

<仕掛け> 
平均的な仕掛け 投手の重心が下がってきて底に到達したときに始動

 これが、最も平均的なタイミングでの始動となる。このスタイルは、ある程度の対応力と長打力をバランス良く兼ね備える万能型。主に中距離打者や打点を多く稼ぎたいポイントゲッターが多く採用するスタイルだ。ただ一見完璧そうに見えるこのスタイルも、実はアベレージ打者なのか、長距離打者なのか、どっちともつかずの特徴の見えにくいスタイルに陥りやすい。個性のない打者の多くが、このスタイルを採用しているケースが多い。

<下半身> 
☆☆☆☆

 足を軽く浮かし真っ直ぐ踏み込みます。最大の成長は、それまで忙しかった足の動作をシンプルにすることで、無駄がなくなりました。「間」が作れることで、様々な緩急に対応できるポイントの多さが自慢です。

 真っ直ぐ踏み込むことで、内角でも外角でも捌きたいと言う彼の意思が感じられます。踏み込んだ足元が、インパクトの際にブレません。これにより体の開きやパワーロスが抑えられ、外の厳しい球にもついて行けます。やや腰の逃げの早いフォームではありますが、低めの球でも食らいついて行くことができます。

<上半身> 
☆☆☆

 打撃の準備段階である「トップ」を作るのは平均的でしょうか。ただバットを上から最短距離で振り下ろすようなコンパクトヒッターではなく、ある程度ロスがありながらも弧を大きく描くタイプの強打者です。

 春は、ボールを捉える時に、バットの先端が下がらないようにヘッドを立てたスイングができておりました。これにより、スイング軌道のロスも少なかったのですが、秋は先端が下がり広い面でボールを捉えにくい形が増えていたのだと思います。広い面でボールを捉えられれば、バットにしっかり伝えられますし、打球をフェアゾーンに落とせる確率も増えます。ドアスイングにならないように、常に意識を持ちたいところです。

 打撃が本格化しても、何か引っかかるのは、この選手のスイングのと強さ・ヘッドスピードも振りぬきの鋭さに変化が見られない点です。このスイングを観ていると、プロの球速・キレ・球威には、結構苦労するのではないかと言う不安は残します。

<軸> 
☆☆☆☆

 足の上げ下げが小さいフォームなので、目線のブレは小さく狂いは少ないタイプです。体の開きも我慢できておりますし、軸足を崩すことで低めの球にも対応できる膝の柔らかさがあります。


(打撃のまとめ)

 自分の打てる球が来るまで、ひたすらカットして粘ります。そして甘い球が来たら逃さず叩く。このボールを導きだす嗅覚の鋭さは、今年の候補の中でも屈指ではないかと思います。ただその一方で、プロを意識した時の、スイングの強さ・鋭さには不安が残ります。そのスイングは、未だアマ仕様であり、プロで即戦力を期待するのはどうなのかな?と言う不安は拭えません。

 特にどうかな?と思って注目したのが、今年の神宮大会決勝戦。早稲田のドラフト1位トリオに対して、どんな打撃をするのか注目しておりました。そうすると、プロでも上位級の球威・球速を誇るであろう彼らに対しては、ストレートをことごとくカットしつつ、甘く入って来る変化球を待っていることがわかりました。まだまだこのストレートを打ち砕くだけの、絶対的なものがスイングにないことを確信した瞬間でもありました。

 こういったボールを絞り込む選球眼の素晴らしさは特筆もの。ただボールを捌く技術は、まだ発展途上。そしてスイングの強さ・鋭さは、今後の成長に期待と言うのが、現時点での評価です。





(最後に)

 彼が1位指名までの評価をなされたのは、同タイプの荻野 貴司(トヨタ自動車-ロッテ)外野手の活躍が大きかったと思います。ただ荻野ほど 盗塁センス・強肩ではありません。ただアマ時代の荻野よりも、打撃では光るものを感じる選手でした。ただそれでもスイング事態の鋭さ・強さに欠けるので、これを改善できるのかにかかっております。常識的な成長曲線を描くならば、プロの一線級の投手の球をはじき返すスイングを身につけるには1,2年はかかるのではないかと思います。

 ただ野球への意識・貪欲さは感じられる選手なので、荻野ように物凄いスピードで成長する可能性も秘めていると思います。まだまだ発展途上の選手ではありますが、この一年の充実ぶりを評価して、春よりもワンランク上の評価を最終評価としたいと思います。


蔵の評価:
☆☆ (中位指名級)


この記事が参考になったという方は、ぜひ!


(2010年・神宮大会)




伊志嶺 翔太(東海大)外野 178/75 右/右 (沖縄尚学出身)


 これまで正直に言えば、この選手が好いと思ったことはなかった。しかし春季リーグ戦を見た時に、今季はひと味違うなあと実感し、大学選手権での活躍で、それは確信へと変わった。そんな 伊志嶺 翔太 の成長ぶりを考えてみたい。


(その成長ぶり)

 それまでの伊志嶺は、リーグ戦では打つものの、全国レベルの試合では淡泊さが目に付く選手でした。しかし今シーズンは、どんな球でも右に左にセンターへとはじき返す、隙なしの「鋭さ」を魅せ、四球も選べるようになり、技術的にも精神的にも大きな成長を感じさせてくれました。


(守備・走塁面)

 春季リーグでは、開幕2試合は太ももの怪我で欠場するなど、自慢の快足を活かすことができませんでした。しかし大学選手権では3盗塁を決め健在ぶりをアピール。一塁までの塁間を4.15~4.05秒前後で走り抜ける脚力があり、このタイムは、左打者ならば3.85~3.75秒前後に相当するなど、プロでも足を売りにできるレベルにある快足選手です。ただこの選手、その脚力の割に盗塁が下手な印象があり、その点ではどうなのかな?と言う疑問は今も残ります。

 また守備の方も、快足を活かした守備範囲の広さはあるのですが、打球への勘はあまり良いとは言えません。そのため最初の一歩目の判断や打球への追いかたなどをみていても、現時点では上手い外野手かと言われると疑問です。また地肩に関しては、プロレベルに混ぜると中の下ぐらいではないかと思えるほどで、けして肩は強くありません。この点からも、走力・守備力の可能性は秘めているものの、その身体能力ほど走・守にアピールするものがない点は、この選手を評価する時の大きなポイントになろうかと思います。


(打撃内容)

 淡泊な打撃は陰を潜めたものの、何処まで成長したのかは、疑問な部分は残ります。と言うのは、今シーズンにおいて、彼のスイング自体が以前に比べ、それほど力強くなったとか、鋭くなったと言う印象がないからです。その一方で、甘い球を逃さない研ぎ澄まされた「鋭さ」には磨きがかかり、選球眼・球の捌きには格段の進化を遂げました。その辺の原因がなんなのか?技術的な側面から考えてみたいと思います。

 前回作成した寸評にも記載した通り、彼の打撃には大きな欠点が二つありました。一つは、仕掛けが遅すぎる点。そしてもう一つは、ボールを捉えるまでの技術に課題があるところでした。

 最初の仕掛けに関しては、一度ベース側につま先してからステップする余計な動作を無くし、動きをシンプルにすることに成功。これにより、素直にバッティングできるようになって打撃の幅を広げることに成功致しました。

 もう一つのボールを捉えるまでのスイングも、けして最短距離でボールを捉えると言うコンパクトヒッターではないのですが、バットの先端が下がることなくスイングできるようになって、ボールを広い面積で捉えられるようになりました。これにより、ボールをフェアゾーンに捉える確率がが増え、対応力がグッと増しました。

 この二つの欠点を、少なからず解消できつつあり、技術的にもその成長が裏付けられます。ただ先にも述べた通り、スイングの強さ・鋭さと言う意味では、それほど大きな変化は感じません。その辺で、一定レベル以上の投手の球威・球速に対してはどうなのか?と言う疑問は残ります。


(今後に向けて)


 野球への意識・集中力が代わり、技術的にも欠点を改善し、大きく成長致しました。しかしプロを想定すると、走攻守すべてにおいて、まだまだ発展途上の選手であるように思えます。

 特にスイング自体に、それほど大きな変化が感じられません。そのためプロで即戦力となり得るだけのものがあるのか?と言う疑問は未だに拭えません。そういった意味では、世界レベルの球威・球速に対し、どのようなバッティングを魅せてくれるのかは大いに興味があります。

 守備・走塁も、そのイメージと比べると、それほど実戦的ではありません。また足を売りにするタイプにしては、右打者であるのも大きなマイナスポイントです。ただこの選手、一見非力に見えるのがですが、実は捉えた打球には長打も多く、パンチ力を秘めているのも確かです。その辺は、仕掛けが中距離打者タイプな点からも伺えます。

 いずれにしてもプロを意識した時に、即戦力になり得るのか?と言う疑問はまだまだ残り、個人的には素材・潜在能力を買っての指名と言うのが、現時点での評価です。プロのスイングを身につけるには、1,2年はかかるのではないのでしょうか?


蔵の評価: (下位指名級)


(2010年 大学選手権)





楽天


伊志嶺 翔太(東海大)外野 178/75 右/右 (沖縄尚学出身)





              「ジャパンの核弾頭!」





 2010年度のドラフト戦線において、荒木 郁也(明治大)と共に、足を売りにできる数少ない野手、それが、この 伊志嶺 翔太 だ。

 今のプロ野球界では、狙って盗塁をできる人材は、スラッガーと匹敵するぐらいの稀少価値。そのためこうやって足を売りにできる選手は、和製大砲候補と同じぐらい重視してみながければならない。しかし彼が、将来的にそれだけの期待に応えられる素材なのかどうか、今回は検証してみよう。

(守備・走力)

 右打者ながら、一塁までの塁間を4.15~4.05秒ぐらいで走り抜けられる脚力は、左打者に換算すれば、3.85~3.75秒に相当するタイムであり、プロでも充分足を売りにできるだけの脚力がある。ただ実際この選手、その脚力を生かしきっているのか?と言われる正直疑問が残る。

 打撃は淡白だし、確かに足は速いのかもしれないが、結構盗塁で失敗する場面を見る。盗塁に必要なセンスと言うものは、むしろかなり劣るタイプなのではないかと。走力では劣るが、そういった能力に関しては、思いっきりの良いスタートの切れる、荒木 郁也の方が、私には魅力的に映る。プロでも、本当の意味で足を売りにできるまでには、結構時間かかるのではないのだろうか?

 また中堅手としても、もの凄く守備範囲が広いとか、打球への勘が良いとか言う印象は薄く、試合前練習などの動きを見ていても、平均~中の上レベルぐらいかなと思うのだ。また地肩に関しては、やや弱く基準レベルよりも劣る印象が強い。一昨年あたりは左翼手を守らされていたことも頷けるところだ。

 足は速いが、走塁技術・守備力は平均的で、地肩は物足りない。それが、現状の伊志嶺の評価になる。

(打撃内容)

 まず致命的なのは、これだけの脚力を持ちながら右打者と言う点だ。いくら足が早くても、右打者は左打者に比べて、一塁までの到達時間は0.3秒前後遅くなる。それでも4.15~4.05秒と言うタイムは、右打者でも基準以上の俊足に値するタイムではあるのだが・・・。

 また非力な巧打者タイプである彼にとっては、1,2番を担う割には打撃が弱いだけでなく、淡白な印象が強い。首都リーグではある程度の成績を残すのだが、プロを想定するとスイングがまだまだ弱い。典型的な、アマチュアの好選手なのだ。

 スイングには、大きく二つの欠点がある。一つは、投手の重心の引き上げに合わせて、足を引き上げてタイミングを図るのだが、その足を一度降ろしてからステップする。その二度目のステップが、投手のリリースの直前であり、あまりに始動が遅すぎる。これでは、ボールが到達するまでに時間がなく、速いボールに対応しえない。彼が、一定レベル以上の投手の球を打てない最大の理由はここにあるとみる。

 もう一つは、構えて、打撃の準備段階である「トップ」(バットを振り出す位置)から、ボールを捉えるまでの「インパクト」までの、バットの振り出し角度が悪く、どうしてもボールを捉えるまでのスイングに、ロスを感じてしまう。彼のような巧打者は特に、上から最短距離でボールを捉えることが大事であり、その遠回りのスイング軌道を改善しないと、対応力は上がってこないだろう。

 ボールを捉えるセンス・ボールを見極める能力・スイングの強さ、このすべての点で、まだ特別なものは見えてこないので、プロでは打撃で苦労することになりそうだ。


(今年のチェックポイント)


 売りであるはずの、守備・走力が、本当の意味でプロでも、トップクラスになれるだけのものがあるのかどうか?

 スイングの改善が出きているのかどうか?

 この2点に、何かしらの変化・創意工夫のあとが見られるかで、その評価は変わってきそう。このまま行けば、プロに指名される可能性は高いと思うが、真の戦力に成り得るかは大いに疑問。ぜひプロで通用する技術を求め、向上心のあるところを、魅せて欲しい!


(2009年・秋)




楽天



 東海大の2番・左翼手として出場。世界大学選手権の代表候補にも名を連ねるなど、極めて評価の高い選手です。

 スクエアスタンスでカカトを浮かし、グリップを高めに添えて構えます。グリップ付近を動かして自分のリズムで打席に立てております。投手の重心が下がりきるあたりで始動する「平均的な仕掛け」を採用。本質的には、中距離・ポイントゲッタータイプのパンチ力を秘めていると思います。真っ直ぐ踏み出した足元は、インパクトの際にもブレないでスイング出来ます。そのため外の球にも力負けせずに、しっかり振り抜けるのが魅力です。

 彼の素晴らしいのは、外角低めの球でも外野の頭を越すような、力強い打球が打てる点です。一塁までの塁間も4.05秒弱と、中々の俊足。これから2010年度世代を引っ張って行く野手になると思います。これからの活躍を注目して行きたい選手でした。

(2008年 大学選手権)