06dy-26
川端 崇義(26歳・JR東日本)左翼 176/80 右/右 |
「指名するのなら、2,3年前だろ。」 もし彼を指名するのであれば、まさにプロ適齢期であった大卒2年目、3年目の時だったと思う。あの時は、心身とも充実して、プロでも即レギュラーになるぐらいの勢いが感じられた。しかし5年目の今年は、以前ほどの気持ちの充実、動きの切れ味は薄れていたように思える。何故今更、彼を指名したのだろうか? (守備・走塁面) 元々身体能力は高く、外野なら何処まで守れる選手だった。大学時代は、打球への勘など関心しなかったが、そういった欠点も社会人になるに従い解消。今や落下点まで無駄のない追い方になり、俊足を生かした守備範囲の広さ、地肩も中の上レベルのものがあり、左翼を務めているのが不思議なぐらいだった。ただ以前よりも、肩の強さなど衰えつつあるのかもしれない。 一塁までの塁間は、4.2秒台で走り抜ける。これを左打者に換算すれば、3.9秒台。その俊足ぶりは、未だ健在だ。チームでもリードオフマンとして活躍することもあるが、予選の3試合で盗塁は0。ドラフト適齢期の時期には、ガンガン積極的な走塁でアピールしていたことを考えると、以前よりプレーが大人しくなってしまった印象は否めない。 守備・走力共に、プロで通用するだけの身体能力・技術を兼ね備えている。ただドラフト適齢期だった、2、3年に比べると、プレーでの積極さや身体能力に陰りが見え始めている気がしてならない。あれだけ輝いて見えた当時と比べると、今は普通の選手になってしまったなあと言う印象は否めなかった。 (打撃内容) 都市対抗本戦では、それほど目立った活躍ではなかった。もし今年推す材料となったと考えられるのは、予選の3試合で11打数6安打を放ち、核弾頭としてチームを引っ張った活躍だったのではないのだろうか。しかし本戦でのプレーを見るかぎり、以前程の「鋭さ」もなくなり、個人的には消化不良な印象は否めなかった。 <構え> ☆☆☆☆ 両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップは高めに添えている。腰の座り具合もよく、両目で前をしっかり見据えられている。全体のバランスにも優れ、地面をフミフミして自分のリズムで打席に立てている。 <仕掛け> 遅めの仕掛け 以前は「平均的な仕掛け」で始動していたのが、都市対抗では「遅めの仕掛け」を採用。以前よりも、始動が遅くボールを引きつけて叩く形に変わっていた。ただこれは意識的というよりは、恐らく調子が落ち気味で、始動が遅れてしまっていたのではないかと想像する。その理由は、始動が遅い割に、足を回しこむなど動作が忙しいからだ。これでは、速い球に遅れ気味になってしまう。 <足の運び> ☆☆☆ 始動が遅い割に、足を回し込んでから踏み込むので、動作が後手後手になって振り遅れてしまっている。いつもよりも、始動が遅れて速い球に充分対応しきれなかったと考えられる。 真っ直ぐ踏み出して来るので、内角でも外角の球でも捌きたいという意志が感じられる。ただこの都市対抗の打撃を見ていると、巻き込み型になってしまって、以前ほど右方向に打てる感じがしなかった。元々は、ベース側に踏み込んだ足元がブレずに、広角に打てるのが彼の持ち味。しかし今は、上手く巻き込めない球は、捌けない印象をうける。 <リストワーク> ☆☆☆☆ 打撃の準備である「トップ」を作るのは早く作れており、トップの形としては申し分ない。バットの振り出しも悪くなく、コンパクトに振りぬけている。スイングの弧は小さく、フォロースルーの形にも特徴はない。ただ最後まで振り切れているので、詰まっても内野の頭を超えるような当たりが打てるのだ。 <軸> ☆☆☆☆ 足の上げ下げはあるが、頭の動きは小さく目線は安定。調子が悪くなると、足元がブレて開きが我慢できなくなる欠点があるので注意したい。軸足には安定感があり、体軸を起点に綺麗な回転で打てている。逆に都市対抗を見ていると、右方向に貯めて打つという形ができなくなっている方が気になった。 (打撃のまとめ) 以前ほどギラギラするほどの打席での集中力は感じないが、ヘッドスピードや技術的な部分では、そう大きくは変わっていなかった。ただ調子が悪かったのか、始動が遅れていたり、体の開きが我慢できない悪い癖が顔を覗かせ、都市対抗の本戦では充分な内容は示せなかった。 ただこの辺の部分は、プロでの指導や本人の意識次第でも十分の調整できる範疇であり、そう大きくは悲観することはないだろう。素材そのものが、怪我などで損なわれたわけではないのだろうか。 (最後に) やっぱり「心技体」すべての面で、2年前には指名して欲しかった選手。完全に「旬」の時期を逸しており、少し錆び付いてしまった感は否めない。 ただそれでも、そう大きく素材を損なっているわけではないので、今後修正や復活を期待できるだけの資質は持っているはず。再び本人のモチベーションに火がつけば、一年目から一軍争いを期待できる力はある。社会人5年目の選手だけに、開幕一軍・あるいはレギュラーまで含めて期待されているはずで、上手く波に乗れれば面白い存在にはなるのではないのだろうか。2年前なら一年目からレギュラーもと推せる勢いがあったが、今はあれから2年の月日が経ってしまった。そのぶん、評価は割り引かないといけないだろう。 蔵の評価:☆(下位指名級) (2011年 都市対抗) |
川端 崇義(25歳・JR東日本)右翼 176/80 右/右 |
「充実の一年!」 これまで何度となく、ドラフト関連の雑誌にも名前を掲載されてきたが、一度たりともピンと来たことがなかった 川端 崇義 が、下記の寸評にもあるように、今年は春先から、明らかに違うと思わせるプレーを示し続けてきた。 そこで今年は、気合いを全面に出し、野球に意識を集中させ、相手の隙あらば、すかさず進塁する意欲は、好成績を残した昨年を上回る内容だ。こういったプレーを、年間を通して続けてこられた 川端 崇義 は、まさに今、プロに向けて「旬」の時期を迎えている。 (走塁面) 一塁までの走破タイムは、4.2秒弱。これを左打者換算すると、3.9秒弱となる。通常塁間の目安となるのは、 3.9秒弱 プロで足を売りに出来るレベル 4.0秒前後 足を売りに出来るのかは走塁センスにもよるが、プロでも俊足の部類 4.2秒前後 スカウトが、プロの基準と判断するタイム 4.3秒以下 プロの基準以下となり、割り引いて考える となる。上記の数字は、左打者の目安であり、通常右打者の場合、タイムから、0.3秒を引くと、同等の走力が計測することが出来る。ただし、セーフティバントや左打者が一二塁間に引っ張ったような、最初から一歩目のスタートをきっているような場合は、参考資料とはならない 更に昨年は、141打数で11盗塁を記録。これを、プロの規定打席である446打席にあてはめると、年間35盗塁ぐらいは記録する計算になる。単純に社会人投手のクィック技術とプロのそれとは比較できないし、捕手のスローイング能力も違う。ただ更に今年は、昨年よりも積極的に盗塁を試みて数字を伸ばしているだろうから、それ以上のペースで盗塁を決めていると考えられる。少なくても、プロでシーズンフル出場したのならば、年間20盗塁前後は期待出来るぐらいの脚力は充分あると評価したい。何より相手の隙を突こうと意識と、塁に出れば盗塁してやろうと云う意欲が、今年はプレーの端々から感じられる。 (守備面) 以前は、打球への判断などあまり好いように思えなかったが、今は基準以上の判断力・キャッチング・守備範囲を誇る印象がある。肩も滅法強いわけではないが、中の上レベルの地肩はあり、スローイング能力も低くない。プロを想定しても、外野なら、何処でも守れるだろう。ただ都市対抗では、レフトを守っていたのは、何処かを痛めたのか?あるいは連携プレーにあまり絡まない左翼の方が、補強選手には守りやすいとの理由からだろうか? 楽天 (打撃スタイル) 次の打席を想定して、ネクストバッターボックスでも、前の打者との対戦に注目し、常に集中してプレーが出来ている。また打席での隙なしの緊張感は、まさにプロを意識出来る選手のそれである。体勢を崩してでも、ボールに食らいつく、しぶとさもあるし、今シーズンは極めて意識が高いことを伺わせる。 昨年の成績を見てみると 141打数 51安打 打率.362厘 5本塁打 25打点 これを、プロの規定打席である446打席に換算すると 打率.362厘 16本 79打点 と云う数字になり、パンチ力のある勝負強い打撃が特徴なのがわかってくる。広角に打ち返す中距離ヒッター、これが、この選手の本質ではないのだろうか。 (打撃フォーム) 下記に、今年のスポニチ大会の時に、フォーム分析をしたので、それと比較しながら読み進めて欲しい。 <構え> ☆☆☆ 春先はスクエアスタンスだった足下が、幾分前足を引いてボールを見やすい形に変えている。またグリップも平均的な高さだったのを、少し下げ気味に変化。あらかじめ捕手方向にグリップを引いて構えるのは、変わらない。前足を引くことで、前の見据えは多少よくなり、腰の据わりは悪くない。ただグリップを引きすぎているのが、どうしても全体のバランスを考えると違和感を感じてしまう。 最大の違いは、身体の揺らぎがなかった構えに、意識的に自分でリズムを取り入れようとしている点だ。かなり数ヶ月の間に、フォームをいじっていることに気がつく。 <仕掛け> 平均的な仕掛け 3月のスポニチ大会では「遅めの仕掛け」を採用していたが、都市対抗では「平均的な仕掛け」のタイミングに、始動が変わっていた。 このスタイルは、ある程度の対応力と長打力をバランス良く兼ね備える万能型。主に中距離打者や打点を多く稼ぎたいポイントゲッターが多く採用するスタイルだ。ただ一見完璧そうに見えるこのスタイルも、実はアベレージ打者なのか、長距離打者なのか、どっちともつかずの特徴の見えにくいスタイルに陥りやすい。個性のない打者の多くが、このスタイルを採用しているケースが多い。 <下半身> ☆☆☆ 大きく足を引き上げ回し込み、ベース側にインステップして踏み込んで来る。ただ春先に比べると、上半身主導のバランスを崩したスイングが目についた。そのためインパクトの際にも、足下がブレてしまうなど、都市対抗の時は調子が悪かったのではないかと考える。 <上半身> ☆☆☆ あらかじめグリップを捕手方向に引いているので、打撃の準備段階であるトップ(バットを振り出す位置)を作るのが早めに作れているのは好い。ただボールを当てることを重視し過ぎて、トップ自体が浅く、打球に勢いが与えられなくなっているのは気になる材料。何処か小手先のスイングになってしまっている。 スイング自体は、それほど春先と変わっていない。バットの先端も下がることなく、上から叩くことが出来ている。そのためスイング軌道にロスがなく、スイングの弧こそ小さいがコンパクトに振り抜けている。この弧の小ささとフォロースルーがあまり取れない上に、グリップが高い位置まで引き上がってこないスイングを見ていると、やはりアベレージ打者の傾向が強い。たまにタイミングがあえばスタンドに運ぶパンチ力はあるが、スラッガーになりきれない原因が、ここにあるとも言えるであろう。ただ技術的には、ヘッドスピードも鋭く・強く・それでいてボールを捉えるセンスも悪くない。 <軸> ☆☆☆☆ 頭の位置は安定し回転出来、目線のブレや軸回転でスイングが出来る選手。腰の開きは遅く我慢出来ているが、インパクトの我慢が充分ではないので、外角の球をタメて叩けなくなっていた。それでも軸足が崩れずにスイング出来ている点は、安定した打撃を支えている。 (打撃のまとめ) 春先から数ヶ月の間に、新しい試み積極的にチャレンジする姿勢は買いたい。ただそのフォームがまだしっくりこないのか?都市対抗ではバランスを崩し、上体はあまり好くなかったと想像する。ただ元々持っているものがしっかり出来ているので、自分に合ったものを見つけさえすれば、結果は自ずとついて来るだろう。 (最後に) 脚力・地肩・守備力・走力などの能力もまずまずな上に、結果を確実に残せる強打者と云う意味では、長野 久義(HONDA)外野手よりも、現時点では上だろう。特に一年目から、プロで活躍すると云う意味では、この川端 崇義は、今年の候補の中でも屈指の存在だ。 野球への貪欲さ・集中力・向上心など、誰よりもプロフェッショナルを感じさせてくれるプレーヤーに成長した。右の即戦力外野手を欲する球団ならば、一年目からレギュラーを期待出来る存在。長野や清田 育宏(NTT東日本)ほどの将来的なスケール感はないが、真の即戦力と云う意味では期待が高い。下位指名ならば、おいしい指名になるのではないのだろうか。まさに、今が「旬」の選手だと云えそうだ。 蔵の評価:☆☆(中位指名級) この記事が参考になったという方は、ぜひ! (2009年・都市対抗) |
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川端 崇義(25歳・JR東日本)右翼 176/80 右/右 |
「何かピンときたことはないが」 ドラフト雑誌などを見ても、必ず名前があがるのがこの選手。確かに社会人球界では、目立つ活躍をしている代表的な強打者だ。09年度開幕戦となる東京スポニチ大会でも3安打を放ち、その存在感を示していた。しかし指名解禁となった08年度は、何処からの指名もなく終わっている。私自身も、時おりビックリするような本塁打を放つのは見るのだが、何処かピンと来るものがない選手。それが、この川端 崇義なのだ。 (守備・走塁面) 初めて彼に注目したのは、国際武道大時代。その時の評価は、打撃は魅力的だが、守備・走力の評価は高くなかった。しかしどうも実際のところは、チームの1番を務めるように、ソコソコの脚力はあるようだった。実際にスポニチ大会でのペースランニングなどを見ていると、中の上レベルの脚力はあるのかなと思ってしまう。 打球への判断などは、それほど優れているとは思わないが、右翼手を務めている。肩が滅法強いとは思わないが、これも基準以上の強さを持っていた。そういった打撃以外の部分でも、三拍子適度にバランスが取れているのが、この選手の魅力の一つとなっている。しかしその反面、守備・走力でも売りに出来る程の絶対的なものはない。 (打撃) ツボにはまれば、ビックリするような本塁打を放つ時がある。ただ本質的には、中距離タイプの印象を受ける。実際この後フォーム分析をして見るのだが、仕掛けの観点からは長距離打者・スイング動作の観点からは、アベレージ打者的傾向が強く、その両方の側面を持っている一方で、どっちとも着かずの傾向が見られるのも確かだ。ヘッドスピード・スイングの強さも悪くなく、ボールを捉えるセンスも悪くない。すべてが、中の上レベル。これが、スカウトがある意味推せる材料に欠ける要因なのかもしれない。 (打撃フォーム) <構え> ☆☆☆ 両足を揃えたスクエアスタンス。グリップの高さは平均的も、あらかじめ捕手方向にグリップを引いている。腰の据わり・全体のバランスなども良いが、両目で前を見据える姿勢は並で、身体を揺らがないので、自分のリズムで打席に立てていないのが、少々気になるところ。 <仕掛け> 遅めの仕掛け いつも言うように、仕掛けが遅いほど長距離打者の傾向が強くなる。そういった意味では、彼は完全に長距離打者のタイミングで始動している打者だと言える。 <足の運び> ☆☆☆☆ 足を引き上げ、回し込みながら踏み込んで来る。そのため打撃に打つまで「間」が持てることで、対応力は高まりやすい。ただ始動が遅い割に足を回しこむ動作は、本当に速い球を対峙した時にはどうなのだろうか?と言う疑問は残る。どちらかと言うと、速球よりもむしろ少し球速を殺した球の方が、得意なタイプではないのだろうか。 引き上げた足は、ベース側にインステップして踏み込んで来る。またその足下がインパクトの際に、ブレずにスイングが出来ているので、真ん中~外側の球を強く叩くことが出来ている。カベを長くキープ出来るので、右方向への打撃も充分可能だ。 <リストワーク> ☆☆☆☆ あらかじめ捕手方向にグリップを添えており、そこからバットを振り出す。このようにグリップをあらかじめ捕手方向に引いてしまうと、力みが生じやすくリストワークが固くなる要因になる。しかし彼は、膝を上手く使ってタイミングを図るタイプなので、それほどこの点は気にしなくても好い。ただこういったトップの浅いタイプは、完全にアベレージ打者のスタイルであり、彼の振り出しを見ると、まさにアベレージ打者なのだ。それが故に、対応力の高さも兼ね備えるのだろうが。 またバットもヘッドが下がることなく、上から叩くことが出来ている。そのためスイング軌道にロスがなく、スイングの弧こそ小さいがコンパクトに振り抜けている。この弧の小ささとフォロースルーが、あまり取れない上に、グリップが高い位置まで引き上がってこないスイングを見ていると、やはりアベレージ打者の傾向が強い。たまにタイミングがあえば、スタンドに運ぶパンチ力はあるが、スラッガーになりきれない原因が、ここにあるとも言えるであろう。ただ技術的には、ヘッドスピードも鋭く・強く・それでいてボールを捉えるセンスも悪くない。 <軸> ☆☆☆☆ とにかく頭の動きが小さく、目線がブレないのがいい。インステップするので、腰の逃げも遅い。ただ少々軸足が前に突っ込み気味な時があり、軸足に盤石さがないのが気になるところか。 (今後は) スポニチ大会を観ていると、何がなんでも今年はプロに入りたいと言う意欲が、プレーから伝わってきている。この意欲を一年間続けられるようだと、スカウトの気持ちを動かすことも可能かもしれない。 プロに混ぜた時に、どういった位置づけになるのかは難しいのだが、心技体のバランスは充実してきている。今年は、気持ちを切らすことなく、年間を通してアピールして欲しい。そうすれば、扉も開かれるだろう。 (2009年・スポニチ大会) |
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打ち込めば見つかる捜し物!
川端 崇義(国際武道大)外野 173/77 右/右 |
大学選手権に出場した参加全校の野手を観た中でも、とびきりびっくりした本塁打を打ったのが、この 川端 崇義 選手であった。ライトスタンドに、まさか入るとは思わない打球が伸びて行きスタンドインとした打球やドラフトの目玉である大隣(近大)投手相手でも、完全に対応した打撃レベルの高さは、今年の大学選手権でも打つことに関しては、1,2を争う技量の持ち主だろう。 (守備・走塁面) 残念ながら守備に関しては、よくわからなかった。ただ打球の追い方などを観ると、あまり上手い外野手ではないように思える。一塁までの塁間は、4.6秒前後。これは左打者に換算すると4.3秒前後と言うことで、プロの基準である4.2秒前後に比べるとやや劣る。そういったことからも打球への反応・追い方のみならず、守備範囲もけして広い選手ではないようだ。守備・走塁に関しては、並以下であるのではないのだろうか。やはり打撃を売りにする選手だと言えよ う。 (打撃スタイル) 前足を少しだけ後ろに引いているが、ほぼスクエアスタンスだと考えて良いだろう。初球~3球目あたりにスイングを仕掛けて来る比較的積極的なスタイルだ。狙い球は、速球よりも少し球速を殺したスライダーの方を好む印象を受ける。 仕掛けのタイミングは「平均的な仕掛け」を採用しており、これは中距離打者・ポイントゲッタータイプに多く観られる仕掛けである。生粋の長距離打者なのではなく、野手の間を強打で抜けて行く打撃を持ち味にしているようだ。踏み込みは、真っ直ぐ踏み出すことからも、内角でも外角の球でも幅広く捉えたいタイプで、打球はセンターから右方向への打球が多い。 (打撃フォーム) <課題> 特に大きな欠点はないようだが、強打者タイプにしてはトップが浅い印象は否めない。あらかじめ捕手側にグリップを添えているように、無駄を省くことは出来ているのだが、打球を勢いをつける意味やリストワークの柔軟性と言う意味では、あまりトップの位置に最初からグリップを添えない方がと思うがどうだろうか。 <長所> 腰の座りはそれほどでもないが、全体にバランスの取れた構えをしており、両目でしっかり前を見据えられているのは良い。理に適った構えが出来ている。 足をしっかり引きあげ、真っ直ぐ踏み出して来る。踏み込んだ足元はインパクトの際にはブレずにスイングが出来ている。身体の開きやパワーロスを防ぐことが出来ている。 スイングの際に頭の位置は安定し目線がブレ難い。また身体の開きも我慢出来ているので、アウトコースの球に対しても強くしっかり叩くことが出来る。軸足を後ろに逃がすことで、右方向への打球を強く意識していることがわかる。私が目撃したライトスタンドの本塁打も、この軸足の逃がしが通常では考えられないような右中間への打球の伸びを実現したのだろう。 (最後に) 中距離タイプの強打者選手。それも守備・走力に魅力がない選手だけに、大卒プロ云々は厳しいだろう。しかし打撃レベルは高く、充分に社会人レベルでも活躍出来るだけのものを持っていると評価したい。打って打って打ちまくり、社会人球界を代表する強打者に、しいては更に上のレベルを追求して行って欲しい! (2006年 6月16日更新) |